最期の遺言
最期の遺言 (その1)
愛する私の神様、私はあなたに心から感謝します。
私がこの地上では「貧しい乞食」であるようにと、
あなたが望まれたのです。
ですから、
私は自分の死んだ後で
家や畑や土地や財産を妻と子どもたちに残すことができません。
あなたが彼らを私に賜ったように、
豊かで忠実な神様、
私は彼らをふたたびあなたにおゆだねいたします。
私を今まで養ってくださったのと同じように、
どうかこれからも彼らを養い、教え、守ってください。
あなたは孤児の父親、やもめの擁護者なのですから!
アーメン。
最期の遺言 (その2)
愛する主なるイエス様、私はよく存じております。
たとえ私がこれまで最善を尽くして生きてきたとしても、
その私の生き方は依然として
滅びの宣告を受けるのが当然であるような生き方でした。
しかし、
あなたが私のために死なれ、
その聖なる傷から流れた血を私の上にふりかけてくださった、
ということに私は慰めを見出します。
私は御名によって洗礼を受け、御言葉を聴きました。
御言葉により、
あなたは私を招き、
恵みと命の約束を与え、
それを私が信じるように命じられました。
このことに信頼し、あれこれ疑うことなく、
私はこの世での人生を後にしたいと思います。
どのように神様が天国で私を裁くことになるか、
いったい誰が知っているというのでしょう。
私は今「赦免の判決」に守られて生きています。
その赦免とは、
神様が律法の裁きよりも高きところから、
すなわち天から、
律法の裁きに反して
「御子を信じる者には永遠の命がある」(「ヨハネによる福音書」3章16節)
と宣言されたことです。
アーメン。