ルカによる福音書 5章4節

話し終わったとき、シモンに、「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい」と言われた。(ルカによる福音書 5章4節)

主はこう言われているかのようです、
「網を放ち、漁をしなさい。
しかし、魚が取れるかどうかという心配は私に任せて、
あなたがたは自分の仕事に集中しなさい」。
ところが、私たちは逆のことをしています。
それゆえ、もしもクリスチャンとしてふさわしく生きて行きたいのなら、
魚が網にかかるかどうかという心配は神様に任せて、
あなたは何かの職に就いて仕事をしなさい。
「あなたは鼻に汗をかきパンを食べることになる」
(創世記 3章19節)、と神様はアダムに言われました。
この御言葉に忠実に従おうとするのはとてもよいことです。
それゆえ、あなたは信仰をもって仕事をし、
他のことはすべて神様にお任せしなさい。
(中略)
たとえ神様が私たちの仕事の成果をすぐには与えてくださらなくても、
私たちは希望をもって待ちつづけるべきです。
たとえば、この御言葉にもあるように、
弟子たちが一晩中漁をしても徒労に終わるようにし、
あたかも彼らが飢え死にしてもかまわないかのように、
神様は振舞われました。
漁をしている間、ペトロは、
「神様は私の体が飢えて弱るままにほうっておかれたいのだな」、
などと考えたかもしれません。
しかし、ペトロは疑わずに仕事をつづけました。
「少しくらい遅れても、神様は自分に魚をとらせてくださる」、
という揺るがぬ希望をもちつづけました。
その後、神様が来られて、
ペトロにあふれるほど沢山の魚を一度に与えてくださいました。
(マルチン・ルターの旅のお弁当)

ルターの著作の翻訳者 高木賢(フィンランド・ルーテル福音協会)
このサイトに引用されているのは聖書新共同訳です。
聖書 新共同訳:(c)共同訳聖書実行委員会

Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会 Japan Bible Society, Tokyo 1987,1988

マルティン・ルター
1483年~1546年
神学者、牧師
宗教改革の創始者