ルカによる福音書 1章49節
力ある方が、
わたしに偉大なことをなさいましたから。その御名は尊く、(ルカによる福音書 1章49節)
マリアは特別な恵みの賜物を一々数え挙げたりはせずに、
それらをすべて、
「その方は私に偉大なことをしてくださった」、
というひとつの言葉にまとめています。
これによりマリアが私たちに教えているのは、
「御霊にあって熱心であればあるほど、
用いられる言葉の数は少なくなっていく」、
ということです。
なぜなら、マリアは
自分の考えを言葉によって説明するのはまったく不可能だ、
と感じているからです。
御霊による数少ない言葉はあまりにも大きくて深いので、
同じ御霊をいくらかでもいただいている人以外は理解できません。
(中略)
同様にキリストも、
「祈るときに、多くの言葉を用いてはいけない」、
と教えてくださっています(「マタイによる福音書」6章)。
しかし、不信仰な者たちは、
「祈りの言葉が多ければ、祈りは聞かれる」、
と思い違いしています。
(マルチン・ルターの旅のお弁当)