マタイによる福音書 6章12節

わたしたちの負い目を赦してください、わたしたちも自分に負い目のある人を赦しましたように。(マタイによる福音書 6章12節)

神様が罪について話されるとき、それは大きなひどい罪についてです。罪の赦しは遊びごとではなく、全くの事実です。もしもあなたがこのことを本当に理解しているなら、そこには二つの面があることに気がつくでしょう。あなたがどれほど義しい人であったとしても、罪はあなたからあなたの聖さをすっかり奪い取ってしまいます。一方、罪の赦しは罪と怒りをすっかり覆い隠してくれます。このように、あなたの罪があなたを地獄へと追いやることも、あなたの義しさがあなたを天国へと引き上げることもありません。このことを正しく理解している人こそ真に専門家の名にふさわしいのです。しかし、生涯にわたってこのことを学び続けるのを恥ずかしく思ったりしないために、私たちには皆、謙虚になる理由があるでしょう。
(マルチン・ルター、宝石箱)

ルターの著作の翻訳者 高木賢(フィンランド・ルーテル福音協会)
このサイトに引用されているのは聖書新共同訳です。
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(c)日本聖書協会 Japan Bible Society, Tokyo 1987,1988

マルティン・ルター
1483年~1546年
神学者、牧師
宗教改革の創始者